Monday, July 10, 2006

胚性幹細胞の製法

その製法は受精卵が胚盤胞と呼ばれる段階にまで発生したところで取り出して、フィーダー細胞という下敷きとなる細胞と一緒に培養をすると、内部細胞塊が増殖を始める。この内部細胞塊は将来的に全身の組織に分化してゆく細胞集団である。増殖した内部細胞塊由来の細胞をばらばらにしてフィーダー細胞に植え継ぐ操作を繰り返し、最終的に「ES細胞株」を作成する。マウスの場合にはLIF(leukemia inhibitory factor: LIF)という分化抑制因子を加える。一方、ヒトES細胞株の場合には「フィーダー細胞」は必要だが、LIFは必要ないとされる。いづれにしても、自発的に分化しやすい細胞であり、全能性ES細胞の状態を保ったままの継代には非常に注意を要する。ES細胞であることを示すマーカーには、Oct3/4, STAT3, Nanogなどの遺伝子の発現がある。

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