Monday, July 10, 2006

ES細胞の倫理問題

ES細胞を樹立するには、受精卵ないし受精卵より発生が進んだ胚盤胞までの段階の初期胚が必要となる。ヒトの場合には不妊治療の際に採取される受精卵が材料となりうるために倫理的な論議を呼んでいる(一般的に、卵子が受精して発生を開始した受精卵以降を生命の萌芽として倫理問題の対象となると見なしている)。

先進国においては、例えば米国のブッシュ政権が2001年8月に公的研究費による新たなヒトES細胞の樹立を禁止している様に、いずれヒトになりうる受精卵を破壊する事に対する倫理的問題から現段階でのヒトES細胞の作製を認めない国がある一方、パーキンソン病、脳梗塞、糖尿病など根治の無かった疾患を将来的に治療できる可能性から、その研究を認める国など対応が分かれている。

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